90年台のセブンのラインナップで誰もが最強モデルと疑わないJPEです。
元F1パイロットのジョナサン・パーマーが開発に携わり、その名にちなんでジョナサン・パーマー・エボリューションと名づけられ、搭載されるエンジンにはボグゾール製2リッターDOHCから実に250馬力を叩き出し、軽量ボディとあいまってその走りはまさにモンスターと言った趣です。
蛍光イエローのイメージカラーは、その後最高性能セブンのシンボルカラーになるなど、過激なセブンはここから始まります。
希少なこのJPEは、約1年の製作期間を経て生まれ変わっています。 と言うのも新品のシャーシとボディを使用し一から作り直した経緯も持ちます。
購入に当たりオーナーさんの目に入ったJPEは前オーナーが右側面を当ててしまっていたもので、見ればエンジンは全く問題なし、とあれば希少なセブンを何とか蘇らせたいとの一念から再生に取り掛かります。 当初JPE以外のシャーシを使ってエンジンのみを活かそうと考えましたが、やはり希少車であるが故、完璧を求めシャーシとボディを新品に換装する決断に至りました。
これにともなったファンにとっては嬉しいエピソードがあります。 セブンのフレームビルダーである英国のアーチモータースにデリバリーを依頼したところ、なんと最初にこのJPEのフレームを作製した職人が、このクルマのために再びフレームを作ってくれるとの連絡があったそうです。 本国でもJPEは特別なモデルである様がこの辺りからも垣間見られます。
国内での製作はオーナーさんの親類が経営する自動車修理工場で組み上げました。
エンジン周りにもオイルポンプや燃料ポンプ等、極力新品パーツを使い、ヘッドはOHをして載せています。 その際に分かった事はポートがキッチリ研磨されている等しっかりと手が入っているのが分かったそうで、またオイルポンプの形状やドライサンプはオイルタンクがミッションのベルハウジングに内蔵されている点など組上げる段階で随所に見られるアイテムは、バラしてこそ把握できるもので、いかにこのモデルが特別な位置にあったかを理解するのが、オーナーさんにとってその過程においての楽しみのひとつだったようです。
新品をまとったボディは当然ですが非常にキレイです。 まだ梱包されていたビニールがついたままの箇所が見られるなど新品である様子が感じられます。
塗装をせず、アルミのプレーンの状態です。 フェンダーはイメージカラーでもある蛍光イエローに塗装されクラックはありません。 ストーンガードもJPEのものだそうで新品です。
Fフェンダーはボルトオン式で、接着剤ではないので取り外しも容易、また表からビスを閉めずに済みますのでクラックが入る心配がありません。
内装はシンプルに作っています。
シートもモケットタイプにしていますが、バケットをお付け致しますので、好みで付け替えて下さい。
メーターパネルも新品があるとの事ですので、これを使ってレイアウトを変えるのも良いでしょう。
中から操作可能な消火器のセットもあります。
足回りは標準であったビルシュタインの車高調をそのまま使用、ブレーキホースは新品に交換しています。
リサイクル券と自動車税の月割りはご負担をお願い致します。
ようやく仕上げたJPEですが、オーナーさんは手放す決断をしました。 理由はあまりの速さに乗りこなす自信がないとの事でした。 このボディにこのエンジン、見るからに遅いはずはありません。 素早い吹上がりとトルクフルな特性のエンジンは、クラッチ操作に慣れが必要なものの低速でも乗りやすく、ひとたびアクセルを開ければ十分すぎる迫力の加速が展開されるそうです。 マフラーからのサウンドも通常のセブンと比べボリュームもやや大きめで、その存在感を際立たせています。 新品パーツをまとった生まれ変わったセブン、シャーシにまつわるエピソードなどと合わせJPEに特別な想いを抱く方は一考されてみてはいかがでしょうか。
実車は埼玉県さいたま市にあります。