XK120は戦前のSS100の後継モデルとして、1948年の登場しました。 120のネーミングはジャガーのスポーツモデルの定石通り、120マイルの最高速を越えたことから名付けられています。 直6 DOHC 3.4Lから繰り出されるパワーにより、実際のテスト走行では、132マイルを記録したそうです。 高性能でありながらその流麗なスタイリングと乗り心地の良さは、まさに戦後型のスポーツカーと言えるでしょう。 生産された多くが北米向けに輸出されたことも、大きな特徴です。
今回ご紹介のクルマは89年にシーベルヘグナーより輸入されたものです。 左ハンドルであることから、恐らく北米仕様と思われます。
ただ、このXK、かなり希少なクルマです。 XK120の中でもスーパースポーツと称される、さらに高性能なモデルで、そのパワーは180psを誇ります。 通常のモデルは160psとされていますので、その差は明らかでしょう。 さらに最高速132マイルを記録したのは量産前のプロトタイプで、このクルマはそのレプリカであるとの事です。 運転席にはその認証プレートが張られていましたので、ほぼ間違いないそうです。 高性能はそのまま受け継がれたと言ったところでしょうか。
このスーパースポーツは世界でも数台しか無いとされており、その中でも輸入したシーベルヘグナーによれば、かなりコンディションの良いクルマだったそうです。
これだけの希少車ですから、参加したイベントも記念に近いものです。
まず、第1回の筑波トロフィー 第1回タルガタスマニア 第1回 第2回の参加のラフェスタミッレミリア また、アメリカでは数回のコンクールデレガンスに入賞しているそうです。
ほぼオリジナルの状態が保たれています。 塗装は92年にタルガタスマニアに参加した時に、軽くクラッシュしてしまい、タスマニアで板金修理をした際に全塗装したそうです。 現在はボンネットに数箇所クラックが見受けられました。 ただ、全体的にはサビや腐りはないようですし、フレームもキレイに保たれていると思います。
内装はキレイにレストアした感じではありません。 ヤレが見られる事からも、ほとんどオリジナルと思われます。
機関も好調です。 メンテは地元のレストアショップにて行っています。 このショップの方は整備のみに止まらず、ご自身でも競技に参加する等、走ることに関してもセンスがあるそうで、修理やメンテにもそれが生かされているとの事でした。
取材当日はこのクルマを助手席だけでなく、運転をさせていただきました。 さすがにポジションはクラシックカーそのもので、高いハンドル位置やシフト操作には多少違和感を覚えましたが、エンジンは非常にトルクフルで、発進やコーナーリングも扱いづらさは一切ありません。 エンジンは滑らかに軽く吹け上がりますので、まさに快適そのもの、好調さを感じることが出来ました。 オーナーさんの信条は、スポーツカーは乗りやすく、しかし奥が深いもの、だそうです。 このクルマもそれに基づき扱いやすく仕上げたそうで、何となくですがその部分に触れられたような気がしました。 旧車の運転に不慣れな筆者を快く試乗させてくれたオーナーさんに敬服いたしますとともに、クラシックカーを走らせるのに高原の道は最高のロケーションで、大変貴重な体験となりました。
実車は群馬県北軽井沢にあります。